サーバー仮想化とは

サーバーの仮想化について

2020年に実施された調査において、1年以内にサーバー仮想化システムを導入する予定の中小企業は50%以上にのぼるという結果が発表されました。サーバー仮想化は現在知っておくべきシステムの一つになっており、中国上海でも多くの企業が取り入れています。

サーバー仮想化の大きなメリットとして、企業で管理していたサーバー台数を削減し、コストカットを実現できることが挙げられます。しかし、導入時にどのような方式のサーバー仮想化システムを選択したかによって、運用方法が異なります。今回は、サーバー仮想化の方式ごとにご紹介します。

 

そもそもサーバー仮想化とは

サーバー仮想化について、少しおさらいしましょう。

サーバー仮想化とは、1台のサーバーが複数のサーバーのように振る舞うことを可能にするシステムです。1台のサーバー上(物理サーバー)に複数の仮想サーバーを置くような形です。これによって、サーバー数を大きく削減することができます。また、サーバー仮想化を行うことで、1台のサーバーがダウンしても、その他の仮想サーバーには影響を及ぼすことがないので継続的な業務運営が可能です。

サーバー仮想化の3つの方式

サーバー仮想化を導入すると、サーバーのハードウェア上に「仮想化層」と呼ばれるものが実装されます。「仮想化層」には3つの方式があり、仮想サーバーOSの稼動方法が異なります。

目次

方式1 物理パーティショニング

特定の仮想OSに対応している仮想化層を実装している方式です。物理サーバー上に区画(パーティション)を設けて、物理サーバーをそれぞれの仮想サーバーに分割するしくみです。これらの仮想サーバーは1つのアプリケーションに対応しており、アプリケーションごとに仮想OSが存在します。

◎ メリット:パーティションごとの隔離性が強い

1つのアプリケーションに何かトラブルがあっても、他のアプリケーションへの影響は少なく済みます。 また、オーバーヘッドが発生しないというメリットもあります。オーバーヘッドとは、何らかの処理をする際に本来の処理に加えてかかる余分な負荷のことを指します。物理パーティショニングを利用すると、パーティションで区切られているので、余分な処理がかかりません。

方式2 ホスト(仮想OS)方式

物理サーバーのOSの上に、仮想化層である仮想化ソフトウェアを設けます。その上で、複数の仮想サーバーを稼働させる仕組みです。物理サーバーのOSで動くアプリケーションは仮想ソフトウェアを介さずに稼動でき、仮想サーバーのOSで動くアプリケーションは「物理サーバーのOS→仮想化ソフトウェア→仮想サーバーOS」という道順をたどって稼働します。物理パーティショニングと異なり、どんなOSでも対応可能です。

メリット:運用中のサーバーにも導入できる

ホスト方式では、物理サーバーOSでと仮想サーバーOSでの両方を使用できます。したがって、現在使用しているサーバーの使用していない部分を仮想化することで導入できる手軽さがあります。

方式3 ハイパーバイザー方式

物理サーバーのハードウェア上に「ハイパーバイザー」と呼ばれる仮想化層を配置し、物理サーバーを複数の仮想マシンに分割してしまうという方式です。ハイパーバイザー上では複数の仮想サーバーが存在し、それぞれの仮想サーバーのOS上では複数のアプリケーションを起動できます。現在のサーバー仮想化の多くは、このハイパーバイザー方式を使用しています。

メリット:高い処理能力

物理サーバーのOSを必要としないので、ホスト方式と比べて高い処理能力を発揮します。

更に、このハイパーバイザー方式には2つの方法があります。完全仮想化と準仮想化です。

完全仮想化では、OSには手を加えずにそのままの形で運用できる方法です。しかし、OSは汎用性が高く、場合によってはパフォーマンスが遅くなることがあります。

そこで登場したのが準仮想化です。準仮想化では、OSの中核を構成するソフトウェアに手を加え、仮想マシン専用のOSに作り変えます。こうすることで、高パフォーマンスを見込めます。

まとめ

サーバー仮想化にはさまざまな方法がありますが、現在多く適用されているのはハイパーバイザー方式の準仮想化のようです。製品によっては、サーバーの使用率を確認できたり、バックアップ時のサポートを受けられたりと、サーバー仮想化の裏側の操作を行ってくれるサービスもあります。あなたの企業の要望に合わせた製品を選びましょう。

サーバー仮想化にご興味がありましたらぜひEZ-netまでご連絡ください。

 

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