IT機器を扱うに当たって、壊れるリスクは避けられないもの。そんなもしもの時に備えたリスクヘッジが必要です。前回お話ししたような状況に遭遇した場合、どのような対処をすべきなのか、また、どのようなリスクヘッジがあるのか、今回はその方法の1つをご紹介いたします。
業務が完全停止?中国上海でサーバーが故障。その3
○ハードディスク(HDD)のバックアップ装置『RAID』とは
前回お話しした、突然サーバーのハードディスクドライブ(以降HDDと呼びます)
が故障した。
このような場合にはどうすればいいのか、壊れてしまったらIT専門業者に依頼して、HDDの修復をしてもらいます。これで、完全に修復できればいいのですが、損傷が酷い場合は、修復不可能な場合があります。このようなことを未然に防ぐため、サーバーにRAIDを入れることをお勧めします。ここではRAIDについて簡単に説明します。
RAIDとは、Redundant Arrays of Inexpensive(Independent)Disksの略。ハードディスクを複数台用いてアクセスを分散させ、高速、大容量で信頼性の高いディスクシステムを実現する技術。機能の違いによってRAID0~5のレベルに分かれるが、信頼性を高めるには「RAID1(ミラーリング)」と呼ばれる仕組みを使う。RAID1は、2台のハードディスクに対して同じデータを書き込むミラーリングという方法。2台のハードディスクが常に同一の状態になるため、どちらか一方が故障しても書き込まれたデータは守られる。ただし、2台のディスクでも1台分の容量しか使えない。
RAIDを使えば、例え今回のような状況に遭遇したとしても、ミラーリング機能により、データが残るばかりか、1つが復旧するまで、もう1つで稼働させることができる。このような対策で、日々の業務は守られます。