中国VPNの実情!【上海】

中国上海にお住まいの方にとってVPNは無くてはならない存在です。
現在では、Facebook,Twitter,YouTubeに続いて、LINEも使用できなくなりました。
また、2017年9月頃からは、Yahooの検索もできなくなり、中国上海でオフィスを構え、
働いている多くの日本人ビジネスマンにとって、多大な影響を及ぼしております。
日本では当たり前に使えるこれらの
サイトやアプリが、中国に来た途端使用できなくなるのは、
長期滞在者だけでなく、多くの短期出張者にとっても、頭を悩ませている問題の一つです。
そんなVPNについて、皆さんはどれだけ知っているでしょうか?
今回は皆さんが一番気になっているVPNについてご紹介していきます。

 

そもそもVPNって何!?

皆さんはVPNっていったい何なのかご存知ですか?
VPN connectivity overview Virtual Private Network(バーチャル プライベート ネットワーク、VPN)は、インターネット(本来は公衆網である)に跨って、プライベートネットワークを拡張する技術、およびそのネットワークである。VPNによって、イントラネットなどのプライベートネットワークが、本来公的なネットワークであるインターネットに跨って、まるで各プライベートネットワーク間が専用線で接続されているかのような、機能的、セキュリティ的、管理上のポリシーの恩恵などが、管理者や利用者に対し実現される。
仮想プライベートネットワーク、仮想専用線とも呼ばれる。
*frome Wikipedia

簡単に説明すると、「インターネット上に第三者が侵入できない仮想的なネットワークを作って通信する」仕組みのことです。通常インターネットを経由して通信を行うと、改ざん、盗聴やなりすましといった脅威にさらされる危険性があるため、機密性の高い情報をやり取りする場合など、情報の漏えいを防ぐために特にセキュリティに配慮する必要があります。
しかし、そこまで暗号化などのセキュリティ対策を行っていても通信自体はインターネット上を第三者に触れる状態で流れることになり、完全な秘匿性を実現できているものではありません。
VPNでは、これらの問題に対して、以下のような画期的なネットワーク環境を実現しています。
①盗聴や改ざんを防止するためのデータの「暗号化」
②「トンネリング」技術による通信全体の秘匿化
これによりVPNでは、あたかも通常のインターネット回線と別の専用回線があるかのように通信が行えるため、通常のインターネット上での通信と異なり、完全な秘匿性を確保することができます。

 

VPNとIP-VPNの違い

インターネットVPNとは、インターネット回線を利用して離れた拠点同士のLANをつなぐ仮想技術です。VPN接続ルータを拠点に設置することで社内ネットワークを構築でき、スマートデバイスにVPN接続ソフトウェアを導入することで、外にいても社内ネットワークに入ることができるリモートアクセスVPNも可能です。構築認証セキュリティの強さとコストの安さは大きなメリットです。また、ルータさえあれば、設置するだけでVPNが構築できるのも大きな特徴だと言えるでしょう。
対してIP-VPNは、通信事業者が提供する閉域網を利用して離れた拠点のLANをつなぎます。通信事業者の閉域網は、その通信事業者と契約した企業のみが利用できる閉ざされたネットワークで構築され、抜群の安全性を誇っています。データの暗号化がないためレスポンス速度が早く、回線品質も安定しています。暗号化してほしい場合は事業者によって対応してくれるケースもあります。IP-VPNはインターネットVPNと違い、通信事業者との契約が必要になります。そのため、業者選びもVPNの品質を保つ重要な検討事項に入ります。

 

VPNは3種類に分けられる

インターネットVPNは3種類にわけられます。 IPsecは企業のなかで使われるもので、たとえば東京本社と大阪支社を結ぶ際に使われるプロトコルです。通信は暗号化され、通信中のデータ改ざんや情報漏えいを防いでくれます。2つの拠点に設置するVPN接続ルータは、IPsecに対応していることが条件です。

次にL2TP/IPsecです。これは2つの拠点を結ぶという点ではIPsecと同じですが、L2TPによってトンネリングされ2つの拠点を結びます。L2TPは暗号化する機能はないため、IPsecの暗号機能とあわせて利用することで安全性を担保しています。L2TP/IPsecは会社と出先のスマートデバイスを結び付ける際に使用され、会社に置くルータがL2TP/IPsecに対応していることが条件です。

最後にPPTPと呼ばれるプロトコルです。利用目的はL2TP/IPsec同様、会社と出先のスマートデバイスをつなげる際に使います。L2TPに暗号化能力がない反面、PPTPは自分でデータを暗号化する能力があります。しかし、IPsecに比べると暗号化強度が低くなるという特徴があるため、3種類のなかではセキュリティ面は弱いです。ただし、その分だけ回線速度はIPsecやL2TP/IPsecと比べて速いといわれています。また、会社に設置するVPN接続ルータはPPTP対応である必要があります。

2017年1月22日の発表

2017年1月末頃に中国でVPNが規制されるというニュースが世界各国で報道されました。
その報道では、中国でVPNが全面禁止になるとのことです。
しかし、事実はどうでしょうか?
これらの報道は2017年1月22日の通信関係を管理する工信部の発表が元になっています。
违规开展跨境业务问题。未经电信主管部门批准,不得自行建立或租用专线(含虚拟专用网络VPN)等其他信道开展跨境经营活动。基础电信企业向用户出租的国际专线,应集中建立用户档案,向用户明确使用用途仅供其内部办公专用,不得用于连接境内外的数据中心或业务平台开展电信业务经营活动。

この通知の重要なポイントは中国でのVPNサーバーの構築 ・運営に関して登録する事を義務化するという点です。
つまりは、無許可のVPNサービスを排除するという通達です。
この対象もあくまで中国国内でのVPNサービスの営業、運営です。
VPNの使用を禁止する通知ではないので、VPNが全面禁止という報道は誤報です。
 
 
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